2017.03.17
お知らせ
伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』」が、第16回(2016年度)佐治敬三賞を受賞致しました!
http://www.suntory.co.jp/news/article/sfa0019.html
以下、サントリー企業公式サイトより情報引用させていただきます。
<贈賞理由>
伶楽舎による「第十三回雅楽演奏会」は、本年度において出色の充実度を誇るものであった。
まず前半は『露台乱舞』と題された試みで、様々な管絃、乱舞、催馬楽、今様などをメドレー風に並べながら、中世の宮中の宴を再現しようとするもの。芝 祐靖氏による構成は、雅楽という、きわめてフォーマルで堅苦しい音楽を、当時の雑多な文脈の中に置き、想像力を働かせながら再構成するという遊びを見事に成し遂げており、結果として、聴き手をも巻き込みながらホールを独特のノスタルジーで満たすことになった。酔っぱらいの楽人などがあらわれるという細かい趣向にも念が入っている。
後半は、武満 徹の『秋庭歌一具』を、勅使川原三郎・佐東利穂子両氏のダンスとの共演で聴かせるというアイディア。この作品は、1970年代における初演以来、伶楽舎という団体がもっとも重要なレパートリーとして位置付けているものであり、今回で25回を数えるという演奏はすでに高い洗練度を備えている。しかしながら、勅使川原氏のダンスが加わることの効果は想像を超えたものであった。細かい反復やヘテロフォニックな造形に特徴がある本作は、武満作品としてはもっとも長い部類に属し、若干、冗長さを感じる側面も否めない。しかし、音楽のテクスチュアが単調になったり、響きが薄くなったりするところで、ふわりと二人のダンスが眼前にクローズアップされてくる。彼ら独特の軟体的なダンスは、こうして音楽の中に入り込み、一種の楽器のように機能したのだった。
老舗の団体ではあるものの、若々しい挑戦の意欲に満ちた本公演は、佐治敬三賞の精神を見事に体現するものであり、審査員一致で贈賞が決定した。
<公演概要>
名称:伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹『秋庭歌一具』
日時:2016年11月30日(水)19:00開演
会場:東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
曲目:芝 祐靖(復曲・構成)/露台乱舞(1988)
武満 徹/秋庭歌一具*(1973/1979)新振付
出演:伶楽舎
舞* 勅使川原三郎、佐東利穂子
音楽監督:芝 祐靖
振付・照明・衣裳:勅使川原三郎
照明技術:清水裕樹(有限会社ハロ)
主催・企画:一般社団法人伶楽舎
共催:公益財団法人東京オペラシティ文化財団
※佐治敬三賞について
公益財団法人サントリー芸術財団(代表理事・堤 剛、鳥井信吾)は、故・佐治敬三(サントリー元会長、サントリー音楽財団元理事長)の功績を記念して、2001年度(平成13年度)から「佐治敬三賞」を創設しました。
この「佐治敬三賞」は佐治の音楽への深い愛情と理解およびチャレンジ精神、パイオニア精神を承継し、新しい世紀のわが国における音楽公演活動の一層の振興を願って、氏の名を冠した新しい賞として制定されました。
この賞は、毎年わが国で実施された音楽を主体とする公演の中から、チャレンジ精神に満ちた企画でかつ公演成果の水準の高いすぐれた公演に贈られるもので、応募のあったものの中から選定されます。賞金は200万円です。
故・佐治敬三は、早くから文化事業への支援に力を入れ、特に音楽界においては鳥井音楽財団(現サントリー芸術財団)を設立、サントリー音楽賞をはじめとするわが国の洋楽の振興を目的とした諸事業のほか、東京初のコンサート専用ホール「サントリーホール」の建設・運営などを行ってきました。
1999年11月3日に急逝した佐治の遺族から“音楽界のために役立ててほしい”として遺産の一部が寄付されたことから、財団で検討した結果、「佐治敬三賞」の創設にいたりました。
2017.03.10
お知らせ
芸術各分野の優れた業績を表彰する2016年度芸術選奨受賞者が、3月8日に文化庁より発表され、
伶楽舎メンバーである、宮田まゆみさんが、芸術選奨の文部科学大臣賞(音楽)を受賞されることとなりました。
平成28年の「笙リサイタル 甦(よみがえ)る古譜と現代に生きる笙 シリーズⅢ」の2回の公演のどちらにおいても「精緻な表現力が際立ち,時代やジャンルを超えて飛翔(ひしょう)する笙の魅力を最大限に引き出したこと」が評価されたとのことです。14日に東京都内で贈呈式が開かれます。
宮田さん、受賞おめでとうございます!
2016.12.20
演奏会
11月30日に東京オペラシティコンサートホールでの「伶楽舎第十三回雅楽演奏会」で演奏された、武満徹作曲「秋庭歌一具」が、12月23日夜、NHKEテレにて放映されます。どうぞご覧ください。
日時:2016.12.23(祝) 23:00-23:55
(再放送)12.26(月)12:00-12:54
番組名:にっぽんの芸能「没後20年・武満徹“秋庭歌一具”」
*20世紀を代表する作曲家、武満徹(1930-1996)。没後20年にあたる今年、武満が昭和48年に作曲した雅楽アンサンブル作品「秋庭歌一具」(しゅうていがいちぐ)が雅楽演奏団体・伶楽舎によって新たな演出で上演された。伶楽舎は古典雅楽の演奏はもちろん、武満ほか現代作曲家による委嘱曲の演奏も積極的に取り組んできた。今回は舞人として国際的に活躍する勅使川原三郎ほかを迎えて作品に新たな空気を吹き込む。
2016.12.20
お知らせ
伶楽舎第十三回雅楽演奏会は、11月30日無事終了いたしました。お越しくださった方々、興味をお持ちいただきました皆様、ありがとうございました。
芝祐靖復曲・構成「露台乱舞」、武満徹作曲「秋庭歌一具」の演奏の様子は、
伶楽舎フェイブックにてご覧いただくことができます。
https://www.facebook.com/reigakusha/?pnref=lhc
2016.11.29
演奏会
伶楽舎第十三回雅楽演奏会~武満徹「秋庭歌一具」
2016年11月30日米(水)19時東京オペラシティコンサートホール
明日の追加チケット販売のお知らせです。
追加席を、当日18:00より、
ホール当日券売場で販売いたします。
舞台約3分の1が見えない見切れ席であることをご了承の上、どうぞお買い求め下さい。
販売予定枚数80枚程度です。
2000円均一 (お席は選べません)
殿上人の雅な宴と、スペシャルな武満徹作曲「秋庭歌一具」、どうぞみなさまお越しください!
2016.11.25
演奏会
伶楽舎が初めて「秋庭歌一具」を演奏したのは1994年のことです。
1994年9月24日、八ヶ岳高原音楽祭で伶楽舎だけでは演奏者が足りず、多くの方にお手伝い頂き「八ヶ岳秋庭歌雅楽合奏団」という名前で演奏しました。
何しろ、伶楽舎としての初めての「秋庭歌一具」、それも八ヶ岳高原音楽堂というすばらしい場所での演奏に、感動でいっぱいでした。この時、武満徹さんに聴いて頂き、終演後、親しく交流させて頂いたことを懐かしく思い出します。
武満さんに聴いて頂いたのは、翌年、1995年10月13日、明治神宮内苑の野外ステージでの演奏が最後となりました。
あれから22年!
伶楽舎は今回も精一杯、渾身の力と心を込めて「秋庭歌一具」を演奏いたします。
<写真>
アサヒグラフ1994.10.28号「”祈りと音楽”テーマに彼岸の音楽祭」p.82
(朝日新聞社・承諾書番号A16-1731)無断転載を禁ず
2016.11.24
演奏会
伶楽舎第十三回雅楽演奏会(2016年11月30日(水)19時/東京オペラシティコンサートホール)は、S席、A席ともに完売いたしました。
公演当日18時から、ホール当日券窓口にて、両サイドのバルコニー席の一部を2000円にて販売いたします。
お席はお選びいただけません。バルコニー右側のお座席からは、舞台の右3分の1が、左側の座席からは舞台の左3分の1が見えません。ご了承の上、お買い求めください。
販売予定枚数は公演前日の11月29日(火)に伶楽舎facebook、東京コンサーツのツィッターにてお知らせします
なお、バルコニー席から見たステージの様子を、東京オペラシティHPの写真で見ることができますので、下記サイトにてご参照ください。(全てのバルコニー席がこのように見えるとは限りません)
https://www.operacity.jp/concert/seat/
2016.11.24
お知らせ
サーバへの不正アクセス障害により、当サイトが一時緊急閉鎖状態になっておりました、ようやく復旧に至りました。
皆様には大変ご迷惑をおかけ致しました。
2016.11.07
演奏会
11/30公演の前半は、芝 祐靖復曲・構成の「露台乱舞」を演奏いたします。
「露台(ろだい)」とは、建物の外に張り出した、屋根のない床縁、つまりバルコニーとかベランダのような場所のことをいいます。
宮中の「紫宸殿」「仁寿殿」の間にあった屋根のない板敷の場所、つまり「露台」では、平安時代半ばから中世のころ、豊明節会(とよあかりのせちえ)の後に、殿上人たちが朗詠や今様などを歌い「萬歳楽」などを舞って「乱舞」したと伝えられています。五節舞などの大きな行事の後の、今でいえば打ち上げのような宴だったようです。
今回演奏する「露台乱舞」は、伶楽舎の音楽監督である芝 祐靖が、この宮中歌舞の宴の再現を試みたもので、管絃、今様や催馬楽、舞楽などを織り交ぜて、組曲として構成しています。写真は2009年の伶楽舎欧州公演で演奏された露台乱舞の1シーンです。
東京オペラシティコンサートホールで繰り広げられる歌と舞の宴、どうぞご期待ください。
2016.10.21
演奏会
photo by 坂口亜耶
今回の公演で、「秋庭歌一具」を踊る勅使川原三郎さんが、雅楽との出会いについて、文章を寄せてくださいました。