雅楽コンサートno.36 芝祐靖復曲〈盤渉参軍〉全曲演奏会について
「盤渉参軍」は古くに廃絶した盤渉調の大曲です。現存する最古の笛譜、平安時代の管絃の名手で多くの逸話でも知られる源博雅が編纂した『新撰楽譜』(966年)に記載されており、これを昭和50年代初めに伶楽舎元音楽監督の芝祐靖が国立劇場の委嘱によって復曲しました。序十三帖、破十帖から成る驚くべき長大な楽曲で、その後の芝先生の復曲活動の原点ともなった記念的作品です。全曲の演奏には5時間近くかかり、その構造には唐代の大曲の面影が色濃く残るといわれているこの大曲が、芝先生ならではの創意溢れる工夫で彩り豊かに復元されており、最後に原曲には無い「急」(参軍頌)が加筆されています。
伶楽舎では公開の場での全曲演奏は今回が初めてです。昨年よりこの演奏会の準備を進めておりましたが、今回は先生の監督が叶わないこととなってしまいました。謹んで先生への追悼として演奏させていただきます。
尚、本公演のちらし、および詳細は以下のアドレスよりご覧くださいませ。
芝祐靖先生追悼 伶楽舎雅楽コンサートno.36 芝祐靖復曲「盤渉参軍」全曲演奏会
*チケットのお取り扱いは10/15より承ります。