2024.12.08
演奏会
2025年1月24日紀尾井ホール公演では、後半に武満徹作曲「秋庭歌一具」(”In An Autumn Garden”)を演奏します。
国立劇場からの委嘱により、武満徹が「秋庭歌」を作曲したのは1973年でした。
その後、この曲を第4曲とする全6曲の組曲として1979年に初演されたのが「秋庭歌一具」です。
翌年レコードに収録されたものの、その後なかなか再演されることがないまま年月が過ぎていたところ、この曲を是非とも再演したいという芝祐靖氏の熱意により、1994年、29名の奏者が集められ、「八ヶ岳高原音楽祭」で念願の「秋庭歌一具」再演がかないました。
翌1995年にも明治神宮外苑での「創造する伝統‘95」で再演し、武満徹氏に演奏を聞いていただくことができたのですが、1996年のタングルウッド公演を含むUSAツアー公演の前に武満氏がご逝去なさったのは本当に残念なことでした。
その後、伶楽舎は国内外にて27回「秋庭歌一具」を演奏してきました。時には舞踊との共演も行ってきましたが、今回は音楽だけでじっくりお聞きいただき、武満徹の雅楽の素晴らしさにたっぷりと浸っていただきたいと思います。
現代雅楽の古典とも称され、広く愛されているこの曲を演奏できることを、一同幸せに思っております。