2018.09.15
演奏会
伶楽舎第十四回雅楽演奏会は、前半では古典様式の復曲作品や舞楽、後半では現代作曲家の大家、一柳慧先生の新作を演奏します。
「清上楽」(せいじょうらく 廃絶曲)は平安初期の大作曲家として知られる大戸清上の作曲と伝わる曲で、遣唐使として念願の唐へ渡ったものの、帰国途上、賊徒に殺され悲劇的な最後を遂げたという清上最後の作品です。これを古譜より、芝祐靖が「道行、序、破、急」の体裁を整えて復曲しており、今回、久しぶりに管絃曲として取り上げます。
舞楽は右方の「還城楽」です。乱序で登場した舞人が蛇を見つけて驚く場面や、その蛇を手にとって揚々と舞う姿が印象的で、舞の面白さ、楽の華やかさでも知られ、大変好まれている舞楽の一つです。ぜひ紀尾井ホールの舞台でこの舞楽をご覧下さい。
後半は、一柳慧作曲「二十四節気」(委嘱初演)で、雅楽器を使った作品を多く書かれている一柳先生に、伶楽舎として満を持しての委嘱です。管絃16人編成に竽と大篳篥を加えた編成の委嘱初演作、雅楽界にとっても大変貴重な新作に、どうぞご期待下さい。