2026.04.29
演奏会
今回の演奏会で最もじっくりお聞きいただけるのが、「蘇合香(そこう)序一帖」です。
「序一帖、三帖、四帖、五帖、破、急」からなる組曲の冒頭の部分ですが、何しろ全曲演奏すれば3時間はかかるという大曲ですから、「序一帖」だけでもボリュームがあります。
「序一帖」は、「序」というフリーリズム部分、「楽拍子」というしずかに延べて吹く部分、「七拍子」という於世吹にて軽く吹く部分の3部分から成りますので、拍子、速さの変化を楽しみつつゆったりとお聴きいただければと思います。
この曲は昔、インドのアショカ王が病気になったとき、蘇合草という薬草のおかげで治癒し、これを喜んで作ったという由来があります。
唐では香を調合するときに傍らでこの曲を演奏したともいわれますので、静かにゆっくりと香財を混ぜ合わせる雰囲気を、この曲からお聴き取りいただけるかもしれません。
紀元前3世紀のアショカ王の時代から約1000年後、延暦の遣唐使(804-806年)の和邇部嶋継(わにべのしまつぐ)がこの曲を日本へ伝えました。
更にその1200年後の私たちがこの曲を演奏できるのも、遣唐使のおかげだと言えましょう。