2023.04.29
演奏会
「長沙女引」(「敦煌琵琶譜」より)芝靖復曲(1983年)
敦煌の第十七莫高窟の奥の石窟から発見された「敦煌文書」に含まれていた琵琶譜は、発見当初、解読不可能と思われていましたが、日本の楽琵琶の記譜法と酷似していることがわかり、復元の糸口となったといいます。
唐代に記されたというこの「敦煌琵琶譜」の楽曲は、国立劇場の委嘱で、芝祐靖によって1982年~1998年までにほぼ全曲の23曲が復曲されています。
今回演奏する「長沙女引」もこの「敦煌琵琶譜」曲の一つですが、他の曲が正倉院復元楽器の大編成曲として復曲されているのに対して、小編成となっているのが特徴です。
排簫(パンフルートの一種)、箜篌(竪型ハープの一種)、阮咸(円形胴に長い棹を持つ4絃琵琶)、大篳篥(低音の篳篥)の四つの楽器の楽器の特性を生かして、柔らかく叙情的な一曲に仕上げられています。
敦煌琵琶譜の音楽を正倉院復元楽器の合奏でお楽しみください。