2023.01.20
演奏会
1月28日の紀尾井ホール公演最後の曲は中川俊郎作曲の「天門楽」です。
中川さんは現代音楽において多彩な活動をされており、邦楽器や雅楽の楽器を用いた作品も多く発表されていますが、16人という大編成の雅楽アンサンブルのための作品はこれが初めてのものです。2006年に初演され、今回は改訂版の初演となります。
この「天門楽」は1つの曲の中にさまざまな記譜法が混在しているのが特徴で、五線譜で書かれた楽譜だけでなく、図形楽譜を見ながらの即興的な要素も多く含まれています。そのためこの曲の練習では、いつにも増して、作曲者に質問したり、演奏者同士でどのようにするか話しながら演奏を作り上げていく場面がたくさんありました。
16年前と同じ譜を見ても、違う音が生まれてくるところが、この曲の面白さのように感じます。今回はどんな「天門楽」が生まれるのか、演奏者も楽しみにしています。