2018.09.15
演奏会
情報化社会やグローバリゼーションが当たり前のように環境を埋めつくす世の中になって、音楽は今、それらの影響を少なからず受けています。その最たるものは、マニエリズム化や、エンタテインメント性の台頭によるものでしょう。このような時に雅楽を作曲する機会に恵まれたことは、その影響から離れて、芸術音楽に専念できる状況を提供されたことだと考えています。雅楽はエンタテインメントからもっとも遠いところに位置する音楽と言えるからです。その意味で今作曲に着した「二十四節気」は、自然の変化を凝視し、ありのままの自然に還る姿勢で音楽と取り組める喜びと向き合っています。一柳慧