2016.09.07
演奏会
2016年11月30日(水)に行われる 伶楽舎第十三回雅楽演奏会では、芝祐靖復曲・構成「露台乱舞」と 武満徹作曲「秋庭歌一具」を演奏いたします。 そのうち「秋庭歌一具」は、今回初めて勅使川原三郎氏と佐東利穂子氏による舞をつけての上演となります。
「露台乱舞」を構成した伶楽舎音楽監督の芝祐靖、「秋庭歌一具」の舞と振付をなさった勅使川原三郎氏をご紹介しましょう。
芝 祐靖 Sukeyasu Shiba
800年余り続く奈良系の伶人の家に生まれ、1984年まで宮内庁楽師をつとめた後、龍笛演奏を中心としたソロ活動に入る。1985年伶楽舎を結成。古典雅楽の演奏のほか、現代雅楽、現代邦楽の作曲・演奏、雅楽廃絶曲の復曲も手がける。国立劇場の正倉院収蔵楽器復元に参加し、敦煌琵琶譜などの復興にも携わる。ソロ、伶楽舎ほかのアンサンブルで、海外公演も多数行う。1998年の長野冬季オリンピックの開会式では雅楽で「君が代」を演奏、世界中に雅楽の響きの魅力を伝えた。2010年ニューヨークとワシントンで特集「芝 祐靖・雅楽の宇宙」が組まれ、公演、絶賛を博した。2003年より日本芸術院会員。2011年文化功労者。
by Norifumi Inagaki
勅使川原三郎 Saburo Teshigawara
クラシックバレエを学んだ後、1981年より独自の創作活動を開始。1985年、宮田佳と共にKARASを結成。振付・舞踊のみならず、舞台美術、照明デザイン、衣装、音楽構成も自ら手掛け、類まれな舞台を次々と発表している。国内のみならず欧米他、諸外国の主要なフェスティバルおよび劇場の招きにより多数の公演を行う他、パリオペラ座バレエ団などヨーロッパの一流バレエ団からの依頼で作品を創作し、国際的に高い評価を得ている。バニョレ国際舞踊振付コンクール準優勝、ニューヨーク・ダンス・アンド・パフォーマンス・アワード(ベッシー賞)等、国内外で受賞多数。2009年紫綬褒章。
伶楽舎 Reigakusha
1985年に発足した雅楽演奏団体。音楽監督・芝祐靖。発足以来、現行の雅楽古典曲以外に、廃絶曲や正倉院楽器の復元演奏、現代作品の演奏等、幅広く活動している。古典雅楽様式の新作の初演はもとより、湯浅譲二、池辺晋一郎、細川俊夫、猿谷紀郎、伊左治直等に新作を委嘱。2015年には、外国人作曲家による雅楽と洋楽器のためのアンサンブル作品をアンサンブル・モデルンとドイツで世界初演し、注目を集めた。武満徹「秋庭歌一具」をこれまでに現代作品としては異例の24回演奏。2001年中島健蔵音楽賞特別賞、CD「秋庭歌一具」で平成 14 年度文化庁芸術祭レコード部門優秀賞を受賞。